事務職の求人はどうなっているのか(2026年時点)
事務職は人手不足ではありません。むしろ“仕事が足りていない職種”です。つまり、“応募者の方が多い仕事”です。
今回は2026年時点の事務職の状態とこれからを包み隠さず本音で紹介します。
それではいってみましょう。
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■もくじ
事務職の求人はどうなっているのか?
まず前提として、日本全体では「人手不足」と言われています。
実際に有効求人倍率は2024年〜2025年で約1.2倍前後と、仕事が余っている状態です。
(出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」令和7年平均 有効求人倍率1.22倍)
※有効求人倍率は「求人数 ÷ 求職者数」であり、1を上回る場合は仕事が求職者より多い状態を意味します。
しかし、事務職に限ると状況は大きく異なります。
一般事務の有効求人倍率は約0.3〜0.4倍とされており、これは「1人に対して0.3件しか仕事がない」という意味になります。
(出典:厚生労働省 職種別データを基にした各種調査・集計/一般事務0.34倍, 事務職0.42倍)
つまり、
10人応募しても3人しか採用されません。全体は人手不足でも、事務職だけは“人が余っている”
という状態です。
さらに近年は、求人そのものも減少傾向にあります。
2025年のデータでは事務職の求人が前年比で約50%減少するなど、他職種と比べても大きく落ち込んでいます。
(出典:公益社団法人 全国求人情報協会「求人広告掲載件数等集計結果」、東洋経済オンライン等)
また、この傾向は最近始まったものではありません。
2010年代の人手不足といわれていた時期でも、事務職は一貫して求人倍率が低く、「人気が高い一方で枠が少ない職種」とされてきました。
つまりこの10年、
全体:人手不足(仕事が多い)
事務:人余り(仕事が少ない)
という構造は変わっていません。
事務職は人気職種ではありません。供給過多の職種です。
なぜこのような状況になっているのか
背景にあるのは、AIやBIツールの発展による業務改善の流れがあります。
技術進化による業務改善の流れ
当サイトの運営を始めた2012年頃から水面下で見直しが行われていたのは事実ですが、2015年頃から特にその傾向がみられるようになりました。
ざっくりまとめるとその内容が以下のものです。
- Excelや業務システムによる効率化(関数やマクロ、クラウドツールによる業務整理)
- RPAなどによる自動化(定型作業の自動実行、データ転記の削減)
- AIの活用(資料作成、文章作成、データ整理の補助など)
- BIツールによる可視化(TableauやPower BIなどを使ったデータ分析・レポート作成の自動化)
- 企業の人員最適化(少人数で業務を回す体制への移行)
ニュースにもなったメガバンクの採用スタイルの変化
その象徴が、メガバンクの動きです。
かつては事務職(一般職)を大量採用していた銀行でも、
採用人数の大幅縮小
一般職という区分の廃止・統合
といった変化が進んでいます。
かつてはメガバンク三行は新卒採用の際に一般職(事務職)だけで毎年数百名の作用を行っていました。それが今では従来のような一般職の正社員採用は、ほぼ行われていません。
前述の通り、一般職の採用をやめて「総合職」に統一しました。メガバンクでは、従来の「総合職」と「一般職」という区分そのものを見直す動きが進んでいます。
例えば三菱UFJ銀行では、総合職と一般職にあたる職種を廃止し、新たな職種へ一本化しています。(出典:Bloomberg、三菱UFJ銀行公式情報)
また、みずほ銀行でも総合職と一般職に相当する職種を統合するなど、同様の動きが進んでいます。(出典:キャリコネニュース)
このようにメガバンク全体で、一般職という区分そのものが無くなりつつある
というのが現状です。
背景としては
- デジタル化による事務作業の減少
- 業務内容の重複
- 職種を分ける意味の希薄化
などがあり、実際に職種を分ける意義が薄れている
と指摘されています。(出典:東洋経済オンライン)
事務職が担っていた仕事は無くなるのか?
それでは事務職が担っていた仕事はどうなるのか?
無くなるのでしょうか?
答えは明確にNO!です。
ただし、“今までと同じ形では存在できない”だけです。
業務そのものが無くなったわけではなく、それを遂行する方法が変わったということ、また、正社員ではなく外部の人間に任せる(派遣社員や業務委託)というものです。
AIだBIだRPAだなどといっても、いきなり全部移行できるわけでもなく、本当に全部を移行できるものでもありません。
移行するにしてもその業務知識を持つ人間がいないと移行は出来ませんし、何かあった際のメンテナンスやリカバリーも利きません。
それに日々の業務はすべて機械化できるほど単純ではありません。
正社員という形での採用が新卒だけでなく中途も含めて少なくなっただけで、従来の一般職(事務職)が行っていた業務は依然として残っています。
それを派遣社員や業務委託という形で外部の人間に一部任せているというのが実態です。
ただし求職者が意識を変えることは必要
とはいえ、明確に事務職の求人は減っています。
これはまぎれもない事実です。
仕事の探し方自体は当サイトで2012年から推奨している手法が未だに現役で通用しますが、
※以下の記事参照
30代事務未経験転職活動の基本戦略、三か条
求職者側は意識を変える必要があります。
デジタル化の流れは間違いなく止められません。これまでのように「一般事務(OA事務)」「営業事務」といったような探し方では、確実に苦しくなります。少なくなった求人に人が殺到するからです。
そのようなレッドオーシャンで戦いますか?
冒頭でもお伝えしましたが、事務職は人気職種ではなく、供給過多の職種です。
つまり、同じ戦い方をしていたら勝てなくなります。
これからの事務職の考え方
事務職でもデジタル化の流れに沿った仕事の探し方をするのが、これから先を考えたときの最善手と言って良いでしょう。
これからは「事務+IT」で仕事を取る時代です。
それが「IT事務」です。
事務職が無くなるわけではありません。ですが、これまでと同じ考え方のままでは通用しません。
まとめ
今回のまとめです。
- 事務職は人手不足ではなく、構造的に人が余っている職種である
- 有効求人倍率は0.3〜0.4倍と低く、10人応募しても3人しか採用されない厳しい環境
- 求人自体も減少傾向にあり、従来の事務職は年々厳しくなっている
- 原因はAI・RPA・BIなどの技術進化による業務効率化
- メガバンクでも一般職が廃止・統合され、事務職という枠組み自体が縮小している
- ただし、事務の仕事そのものが無くなったわけではない
- 正社員から派遣・業務委託へと形が変わっているのが実態
- 従来の「一般事務」「営業事務」という探し方では競争に勝てない
- これからは「事務+IT」で仕事を取る時代
- その具体的な形が「IT事務」である
つまり、今は“正社員にこだわるよりも、まず実務経験を取る方が現実的です。
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